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Crop Guide

ピーマンの栽培

菌ちゃん農法でのピーマン栽培ガイド — 実は果菜類の中では育てやすい

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読み方のガイド

JoyFarm の知識ベースは現場の実践知を読みやすく再構成したものです。監修前の項目は参考情報として扱い、急な病気や深刻なトラブルは鈴木さんへの相談を優先してください。

概要

ピーマンは「果菜類(実のなる野菜)は難しそう…」と思っている方にこそ試してほしい野菜です。同じナス科のトマトやナスに比べて、水や肥料の要求量が少なく、病害虫にも比較的強いため、果菜類の入門としてとてもおすすめです。

菌ちゃん農法との相性も良好で、糸状菌ネットワークが育った2年目以降の畝では特に力を発揮します。1年目の畝でも、過度な期待をせずに「まずは何個か採れたらうれしいな」くらいの気持ちで挑戦してみてください。葉物野菜からのステップアップとして、ちょうどよい「橋渡し」の存在です。

ちなみに、日本で「ピーマン」として親しまれている緑色の実は、じつは未熟な状態で収穫したもの。そのまま木に残しておくと、2〜3週間かけてじっくり赤く色づき、甘みとビタミンCがぐんと増した「赤ピーマン」になります。

栽培スケジュール

はじめての方には苗からの栽培がおすすめです。種からの育苗は発芽に安定した高温が必要なため、少しハードルが上がります(種からの育て方は次のセクションで詳しく説明しています)。

時期作業
2月下旬〜3月中旬種まき(室内育苗。発芽には25〜30℃が必要)
4月下旬〜5月中旬苗の定植(遅霜の心配がなくなってから)
6月〜10月収穫期間(次々と実がなります)
10月下旬〜最終収穫。株を片づけて土に還す

種からの育て方(発芽のコツ)

ピーマンの種まきで一番大事なのは「温度」です。発芽適温は25〜30℃。これを安定して保てるかどうかが成功のカギになります。

  • 育苗トレイに種まき用土を入れ、深さ5mm程度に種をまく
  • 種まき後は土の表面が乾かないように霧吹きなどで保湿する。ただし、水びたしは禁物です
  • 育苗ヒーターマットがあると発芽率がぐっと上がります。なければ、日当たりの良い暖かい窓辺に置きましょう
  • 発芽まで10〜14日ほどかかります。葉物野菜に比べるとゆっくりなので、焦らず待ちましょう
  • 発芽したら日当たりの良い場所に移し、徒長(ヒョロヒョロ伸びること)を防ぎます
  • 本葉が出たら、各セルで一番元気な苗を1本残して間引きます
  • 本葉8〜10枚、最初の花芽が見えてきた頃が定植のタイミングです

スーパーで買ったピーマンの種を使うこともできますが、発芽率はやや低めです。確実に育てたい方は市販の種袋を使うか、園芸店で苗を購入するのがおすすめです。

植え付けのポイント

  • 地温が15℃以上になってから植え付けましょう。ピーマンは寒さが苦手です
  • 株間は40〜50cmを目安に。風通しが良いほうが病気を防げます
  • ポットの土の表面より少し深めに植えると、茎の下部からも根が出て安定します
  • 植え付け後はたっぷり水をあげてください
  • 支柱を1本立てて、主枝を軽く結わえてあげると安心です。実がつくと枝が重くなります
  • 黒マルチを敷いた畝では、地温が保たれてピーマンが喜びます。ピーマンは暖かい土が大好きです

コンテナ栽培の場合: 直径30cm以上、深さ40cm以上の鉢を用意し、1鉢に1株を基本にしてください。支柱も忘れずに。

育て方のポイント

  • 一番花(最初に咲く花)は摘み取りましょう。 まだ株が若いうちに実をつけると、株全体の成長にブレーキがかかってしまいます。最初の花を我慢して取ることで、枝が充実し、結果的にたくさん収穫できるようになります
  • 最初の分岐点より下の脇芽は取り除きます。 株元の風通しが良くなり、病気の予防になります
  • 水やりは控えめでOK。ピーマンはトマトほどではありませんが、乾燥にそこそこ強い野菜です。土の表面が乾いてからたっぷりあげる、というリズムで十分です
  • 過度な水やりは根腐れや味の薄い実の原因になります
  • 実がつき始めたら、こまめに収穫することが大切です。実をつけっぱなしにすると株が疲れて、新しい実がつきにくくなります

赤ピーマンについて

緑のピーマンと赤ピーマンは、じつは同じもの。緑の状態は「未熟果」で、そのまま木につけておくと2〜3週間かけて赤く完熟します。

  • 赤ピーマンは甘みが増し、ビタミンCの含有量も緑の約2倍に。 子どもたちにも食べやすい味になります
  • ただし、実を赤くなるまで木につけておくと、その分だけ株のエネルギーが完熟に使われて、新しい実をつける力が弱まります。結果として、全体の収穫量は減ります
  • おすすめの楽しみ方は、ほとんどの実は緑で早めに収穫しつつ、数個だけ赤くなるまで待つこと。収穫量を確保しながら、赤ピーマンの味わいも楽しめる「いいとこ取り」の方法です
  • 赤く色づいた実は、完全に赤くなってから収穫しましょう。中途半端な段階で採ると追熟しにくいです

菌ちゃん農法との相性

ピーマンは果菜類の中では菌ちゃん農法と相性の良い作物です。トマトやナスほど肥料を必要とせず、糸状菌ネットワークからのゆっくりとした養分供給でも十分に育ちます。

  • 2年目以降の畝が理想的。 糸状菌ネットワークがしっかり張り巡らされた土では、ピーマンが自分で必要な養分を取りに行けます。追肥なしで夏じゅう収穫できた、という報告も期待できます
  • 1年目の畝でも挑戦できます。 ただし、糸状菌がまだ十分に広がっていないため、実つきがやや控えめになることがあります。その場合は、有機液肥(米ぬか抽出液、堆肥茶など)を1〜2回補ってあげると安心です。化学肥料は使いません
  • 黒マルチとの好相性。 ピーマンが好む「暖かくて適度に湿った土」を黒マルチが自然に作ってくれます。菌ちゃん農法の基本スタイルがそのままピーマンに合っているのです
  • 風化有機物からのじっくり栄養。 木チップや落ち葉が分解される過程で生まれる養分が、ピーマンの長い収穫期間を通じて少しずつ供給されます。化学肥料のような「ドカン」ではなく、「じわじわ」が菌ちゃん農法の持ち味です

よくある失敗

問題原因対策
花が咲いても落ちてしまう気温が低すぎる(15℃以下)、または高すぎる(35℃以上)定植を急がず、暖かくなってから植える。真夏の猛暑時は遮光ネットも検討
株がなかなか大きくならないまだ寒い時期に植えてしまった地温15℃以上を確認してから定植する。黒マルチで地温を確保
実が苦い・硬い水やりが不規則(乾燥と過湿の繰り返し)土が乾いたらたっぷり、を一定のリズムで。黒マルチで乾燥を緩和
実の数が少ない一番花を摘まなかった、または収穫が遅れている一番花は必ず摘む。実は若いうちにこまめに収穫して株の負担を減らす
枝が折れた実の重みに耐えられなかった支柱を立てて主枝を固定する。実がたくさんついた枝は追加の支柱で支える

収穫のタイミング

  • 実の長さが6〜7cmで、表面にツヤがあり、しっかり硬い状態が収穫の目安です
  • ハサミで実の付け根を切って収穫しましょう。手でもぎ取ると枝を傷めてしまいます
  • 小さいうちにどんどん収穫するのがコツ。「もう少し大きくなるかな」と欲張ると、株が疲れて次の実がつきにくくなります
  • 赤ピーマンにしたい場合は、緑の収穫適期からさらに2〜3週間そのまま木に残します。実全体が均一に赤く色づいたら収穫どきです
  • 秋になって気温が下がると、成長が鈍って実が硬くなりがちです。最後の実を収穫したら、株を根元から切り取って細かく刻み、畝の土に混ぜ込みましょう。来シーズンの糸状菌のごはんになります

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